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通勤で夢中になれる文庫本ブログ
Category: 小説 — written by tsujio 09.06.30.(火) 07:48

『ゴールデンスランバー』の何がおもしろいんだろう

ゴールデンスランバー

著者/訳者:伊坂 幸太郎

出版社:新潮社( 2007-11-29 )

定価:¥ 1,680

Amazon価格:¥ 1,680

ハードカバー ( 503 ページ )

ISBN-10 : 4104596035

ISBN-13 : 9784104596034



2008年本屋大賞受賞、第21回山本周五郎賞受賞です。

伊坂 幸太郎はなぜ人気があるのか?

 そう思わずにはいられないくらい、面白くなかったです。いや、「面白くない」なんてレベルではなく、こんなに読みにくい本は今まで経験がないです。「なんとか最後まで読もう」と自分を鼓舞しながら2週間かかりました。

なぜこんなに読みにくいのか

 「作風が合わない」と言ってしまえばそれまでですが、僕が一番きつかったのは“伊坂 幸太郎独特のユーモア”です。「ベタ」「シュール」という「笑い」の種類ではなく、あくまで「ユーモア」。そして同じ「ネタ(と言って良いのか)」がしつこいほど繰り返されます。
 イスに縛り付けられ目を強制的に開く器具をはめられながら、目の前で「村上ショージ」のギャグをニヤついた中学生がするのを延々見せられる辛さと同じ感覚です(わかりにくい)。

それなのに嗚呼それなのに

 あまりにもキツいオチを読んだ瞬間本を投げ捨てた人も多いに違いないと評判を調べると驚くことに「これぞ伊坂 幸太郎の真骨頂」「ハラハラドキドキ感がたまらない」など賞賛ばかり。うーん・・・この作品が「ミステリー」に分類されているのと同じくらい理解できません。“この調子で最後まで続くんか・・・”とハラハラドキドキはしましたが。

● 陽気なギャングが地球を回す(2006年5月13日公開。監督:前田哲、主演:大沢たかお)
● アヒルと鴨のコインロッカー(2007年6月23日公開(宮城県は5月12日先行公開)。監督:中村義洋、主演:濱田岳)
● 死神の精度(2008年3月22日公開。監督:筧昌也、主演:金城武)
● フィッシュストーリー(2009年3月20日公開。監督:中村義洋、主演:伊藤淳史)
● 重力ピエロ(2009年5月23日公開(宮城県は4月25日先行公開)。監督:森淳一、主演:加瀬亮)
● ラッシュライフ(2009年6月13日公開。東京藝術大学 大学院 映像研究科製作、主演:堺雅人)
● ゴールデンスランバー(2010年公開予定。監督:中村義洋、主演:堺雅人)
(Wikipedia)

 それにしても作品がこれだけ映画化されているのはすごいですね。売れっ子だ。
 こうなってくると「おもしろいと思わない自分に問題があるのでは・・・」と不安になったりします(しません)。

とりあえずもう一冊

 一冊読んだだけでつまらない云々いうのは違うかもしれないので、機会があればもう一冊読んでみようと思います。ブックオフで100円になったら。

 それにしても「痛ましさが増してくる」なんて日本語あるんか?

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Category: 小説 — written by tsujio 09.06.29.(月) 07:00

『波のうえの魔術師』で“カラ売り”と“カラ買い”を知る

波のうえの魔術師 (文春文庫)

著者/訳者:石田 衣良

出版社:文藝春秋( 2003-09 )

定価:¥ 530

Amazon価格:¥ 530

文庫 ( 301 ページ )

ISBN-10 : 4167174073

ISBN-13 : 9784167174071


 無為に大学生活を過ごしていた主人公が、ある日老人から誘われたことをきっかけに投資の世界に入っていく。

「小説でよむ株式入門」

 奥菜恵と離婚して、自社に不利な記事を書かれたら筆者のIDごとブログを削除する益荒男振りを発揮する会社の社長、藤田 晋さんのブログで紹介されていたので購入してみました。
 藤田 晋、好きそうやなーこういう「ギラギラ」してる話。

 株に興味は有ったのですが、「仕組みがよくわかんない」「どうやら損することが多そう」「そもそも投資するほど金がない」という三重苦で、会社でケータイ片手の「株で損した得した」談義も遠巻きに眺めているだけでした。
 600万?だったか株に投資している友人がサブプライム直撃でまさに「彼の人生に一度あるかないかの経済危機」に陥っており、「カブは食べるだけにしとき」と今どきの大阪のおばちゃんも言わないことをメールしてやろうかでも本気で怒るだろうなと逡巡していたのがせいぜい僕と株との関わりでした。

 以前から気になっていた「カラ売り」と「カラ買い」を理解しました。確かにこういう仕組みが有ること自体が「博打」ですよねぇ。おーこわ。

 ただ、「株」が「ゲーム」として描かれており、石田衣良のスイスイ読める文体とも相まって興味がない人にも楽しめると思います。

 

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Category: 小説 — written by tsujio 09.06.26.(金) 07:00

『森の中の海』

森のなかの海(上) (光文社文庫)

著者/訳者:宮本 輝

出版社:光文社( 2004-09-10 )

定価:¥ 680

Amazon価格:¥ 680

文庫 ( 427 ページ )

ISBN-10 : 4334737404

ISBN-13 : 9784334737405



森のなかの海(下) (光文社文庫)

著者/訳者:宮本 輝

出版社:光文社( 2004-09-10 )

定価:¥ 680

Amazon価格:¥ 680

文庫 ( 426 ページ )

ISBN-10 : 4334737412

ISBN-13 : 9784334737412



 阪神大震災で両親をなくした女の子たちと同じく被災した女主人公との物語です。

宮本輝の真骨頂

 宮本輝が神戸市在住で被災していることもあり、全編を通して、特に前半では震災に対する当時の政府(村山首相)の対応への憤りが感じられます。

 “これぞ宮本輝”というすべてがうまく転がるストーリー展開ですが、この作品では「そりゃないぜ」感がハンパではなくまさに真骨頂。
 普段はそれも含めて楽しめるのですが、この本ではちょっと入り込めませんでした。なんでかな?つまらなくは感じないしスイスイ読めるんですが。

 「ドラマティック」な感じがしないからかな。他の作品で描かれる海外や宮本輝の少年?青年時代は、知らないのですんなり入ってくるのですが、阪神大震災と阪神大震災が起きた時代は体験しているだけに現実に戻されてしまうのでしょうか。

 魅力ある登場人物が多いだけに、「あぁーおもしろかったー」という読後感がなかったのは残念でした。

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Category: 小説 — written by tsujio 09.06.25.(木) 07:00

『海辺の扉』を開けてみると

海辺の扉 上 (文春文庫)

著者/訳者:宮本 輝

出版社:文藝春秋( 2005-07-08 )

定価:¥ 490

Amazon価格:¥ 490

文庫 ( 277 ページ )

ISBN-10 : 4167348187

ISBN-13 : 9784167348182



海辺の扉 下 (文春文庫)

著者/訳者:宮本 輝

出版社:文藝春秋( 2005-07-08 )

定価:¥ 490

Amazon価格:¥ 490

文庫 ( 257 ページ )

ISBN-10 : 4167348195

ISBN-13 : 9784167348199


 “自分の不注意で息子を死なせてしまった”男性が主人公です。舞台はギリシアと日本。

登場人物の魅力が・・・

 あまりストーリーに入り込めませんでした。
 あまり魅力的じゃないんですよね、登場人物が。
 「生と死、再会」というテーマ自体に焦点があたり、登場人物はそのテーマの周りをくるくる回っている、という感じです。
 話に入り込めないと、ギリシアという舞台やギリシア語を話す主人公もフィクション性を強く感じさせるものにしか思えませんでした。

 んーなんだかもうひとつでした。

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Category: 小説 — written by tsujio 09.06.24.(水) 07:00

『娼年』を通勤電車で読む危険性

娼年 (集英社文庫)

著者/訳者:石田 衣良

出版社:集英社( 2004-05-20 )

定価:¥ 420

Amazon価格:¥ 420

文庫 ( 224 ページ )

ISBN-10 : 4087476944

ISBN-13 : 9784087476941


 タイトルどおり「娼婦」ならぬ「娼年」、男娼として働く大学生が主人公です。

ここまでさらけ出さないといけないのか

 『うつくしい子供』では被害者ではなく加害者側から、この本では女性ではなく男性が体を売る視点のスイッチが行われています。

 どうしても“濡れ場”の描写が多いので男性は読書する場所に気をつけましょう。臨場感たっぷりです。

 また、「客」として女性が多く登場しますがこれが一様に年齢が高い。熟女だらけです。
 これはもう確実に石田衣良の性的嗜好で間違いないでしょう。作家とは作品のためにここまでさらけ出さないといけないのか、頭が下がります。

 「石田衣良=熟女好き」の図式は揺るぎそうにありません。

テーマのわりには

 村上龍が取り上げそうな主題ですが、意外に読後感がさわやかなのは石田衣良の文体によるところが大きいと思います。
 さっぱりしているというか。

 エロではなくホロリとする場面もあり、この辺が石田衣良はうまいなぁと思いました。

 

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