寝る前にパラパラする幸せ『河童が覗いたヨーロッパ』
著者/訳者:妹尾 河童
出版社:新潮社( 1983-07 )
定価:¥ 620
Amazon価格:¥ 620
文庫 ( 302 ページ )
ISBN-10 : 4101311013
ISBN-13 : 9784101311012
1年間で歩いた国は22カ国。泊まった部屋は115室。舞台美術家の著者が、心優しい目と旺盛なる好奇心で、ノート片手に覗いた“手描き”のヨーロッパ。(裏表紙より)
大人の絵本
晩ご飯を食べてお酒も呑み、お風呂に入って身体ぽかぽか“さぁ寝よう”、そんなときに2?3ページ読むと自然にまぶたが降りてくる。
15年前、高校生のとき買ったこの本を最近引っ張り出し、そんな幸せな日々を過ごしています。
Google Earthで簡単に世界旅行が疑似体験出来るようになりましたが、妹尾河童さんが実際に見て体験した“大人の絵本”は発行から31年経った今も魅力的です。
真上から部屋を見下ろした絵を観るだけで楽しい
泊まったホテルの部屋がスケッチで描かれ、その横にこれまた手書きで解説や感想が書かれています。
河童さんのノートが友人の間をまわり評判が評判を呼び出版された、というエピソードも頷けます。
これを出版しないのは勿体ない。
詳細なスケッチもさることながら
絵を見て楽しいのはもちろんですが、文章も河童さんの飾らない言葉で綴られておりスルスル読めます。
そのリズムの良さとスケッチが、睡眠を呼び込んでくれます。
お国柄の違いも
「日本人は知らない人同士になるとエゴイストになる」
部屋のスケッチのみに留まらず、各国のちがいにも触れられています
その中で、パリの日本人旅行者についてのものがあります。
筆者が実際にパリで見たスウィングドアの光景
“日本人旅行者はスウィングドアをあけて自分が通るとそのまま行ってしまう、後ろにいた人は跳ね返ってきたドアが顔に当たりそうになりびっくりする”
ぼくは電車通勤をしていますが、スウィングドアを通った後振り返りもしない人は毎日見ます。
また、駅で足を踏まれたことは何度もあります。
他人にはエゴイストになる日本人
それはおっちゃんだったりおばちゃんだったり若い男性だったり女性だったりしますが、「あ、すいません」「あ、ゴメン」のひと言はありません。
殆どの人が他人の足を踏んでも“知らん顔”です。
電車の中でデカイ声で携帯を使っているのは若い人だけじゃありません。
おじさんもおばさんも唾を飛ばし、握りしめた携帯に怒鳴っています。
そうか、ああいう人たちは「あかの他人に対してエゴイストになる日本人の典型」なんですね。
『覗いた』シリーズ
河童さんは『仕事場』やら『インド』やら『日本』やら『トイレ』やら、いろんなものを覗いて廻っています。
なかでも海外に興味のある人に本書はオススメです。





