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通勤で夢中になれる文庫本ブログ
Category: オススメ本,ノンフィクション — written by tsujio 09.10.21.(水) 07:05

『深夜特急』でいこう!

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

著者/訳者:沢木 耕太郎

出版社:新潮社( 1994-03 )

定価:¥ 420

Amazon価格:¥ 420

文庫 ( 238 ページ )

ISBN-10 : 4101235058

ISBN-13 : 9784101235059



 インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く―。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。(背表紙より)

全6冊あるしあわせ

 読み終わり、ペラペラと目次のページをめくると『深夜特急2 マレー半島・シンガポール』から『深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン』まで残り5冊あることが判明。

 「良かった、まだ読める」
 と“夏休みの終わりまでまだけっこうある”ことがわかった小学生くらい嬉しかったです。

大沢たかお主演のドラマもあるのは知っていましたが

 いつもの如く

 「有名過ぎる作品は読むのがおっくうになる病」

 が発病していましたが、

 「有名になるにはそれなりの理由がある」

 ワクチンによって1ページ目をめくることが出来たのでした。 

 インドを出発するシーンから始まり、香港・マカオを旅したシーンに戻るという“前に進んで始めに戻る”構成で、読み終わったあとの“早く続きを読みたい感”を強めています。

香港の雑踏が目に浮かぶよう

 沢木耕太郎が観るもの、食べるもの、話す人、筆者の目線を借りて街中を歩き回っている感覚です。
 
 自分ではムリであろうきったないホテルに泊まったり、何が入っているかわからないものを食べたり。
 本書を読むことによって疑似体験出来ます。
 
 一所に立ち止まらずに、常に動き続けている(場面が変わる)ので、どんどん引き込まれます。
 とくにマカオでギャンブルをするシーンは臨場感に溢れており、ドキドキしながらページを繰るスピードも上がります。

『あとがき』の対談集も興味深い

 山口文憲との対談集で、海外の話が中心ですが、“そうだそうだ!”と思った話がひとつありました。

ドロップ・インとは?

 脇道にそれること、あるいは辞めてしまう「ドロップ・アウト」という言葉は一般的ですが、一旦外れた道からふたたび元のルートに戻るドロップ・インという言葉ははじめて知りました。

 本書では

今でも、社会に出ていった人が四十、五十になってもう一度大学に入り直すというのはあるし、もちろんそれはそれで素晴らしいことだと思うけど、二十五、六歳とか三十いくつといったレベルの人が一度外に出て行って、もう一度戻れるというのがあるとありがたいよね。

 と語られています。

○ 中学→高校受験→高校→大学受験→就職活動→就職

 という一貫した流れには社会との比較で自分を理解する期間が含まれていないことに疑問があったので、ドロップ・インというシステムが欧米と同じように日本でも一般的になり、選択肢が増えればと思います。

平野甲賀の装幀がいい

 椎名誠の本を多く手がけている平野甲賀。
 好きなデザイナーですが、本書もそうでした。
 雰囲気が良いですよね。

 ともあれ、続きを読むのが楽しみです。

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