『葡萄と郷愁』に郷愁は感じない
著者/訳者:宮本 輝
出版社:光文社( 2002-10 )
定価:¥ 480
Amazon価格:¥ 480
文庫 ( 236 ページ )
ISBN-10 : 4334733859
ISBN-13 : 9784334733858
宮本輝といえばシチュエーションは外国、ということでこの作品も東京とハンガリーを舞台にしています。
結局・・・
東京とハンガリーの女性、ふたりが同時進行で描かれていきます。
当然ふたりとも美人です。宮本輝が描く登場人物の前提として「女は飛びぬけた美人(ふつうの美人ではない)、バイリンガルトライリンガルあたりまえ」があるからです。
これはどの作品でもあたりまえ。あ、男性はハンサムかどうかはともかく外国が舞台だと現地語ペラペラです。
そうしないと話が進まないんでしょうね。毎回通訳が登場すると。常に登場人物と一緒に行動、とかなるとその通訳が気になる。会話にもかならず通訳のカギカッコが入ったりして読みにくい。そのうち現地人から聞いた「ウマい話」をきちんと日本語に訳さず、自分が儲けようとしたせいで事件に巻き込まれたりする通訳が出てくる始末。
とにかく「そんなやつおらへんやろ?(C)大木こだま」と登場人物につっこみながら読むのが宮本輝の正しい読み方です。
登場人物とのシンクロ率
登場人物が才色兼備なのはいいとして、物語としては起伏がなく余り入り込めませんでした。女性が主人公ということで恋愛が絡んでくるのはいいとして、「結局惚れたはれたかよ」と思ってしまいます。
それぞれのストーリーが浅くて肩までどっぷり浸かれないというか。
ぼくは「ふーん」で終わりましたが、外国の地名が飛び交う国際的な雰囲気が好きな方には良いんじゃないでしょうか。
「アーギ」って。馴染まれへんわー

そんなこと言ってたら、小説なんて読めませんよ。
宮本輝は自身のことを「物語作家」と言っているように、ありふれたことを書くつもりはないんでしょ?
「結局惚れたはれたかよ」
と、おっしゃいますが、愛こそはすべて!!なんですよ!
コメントありがとうございます。
>そんなこと言ってたら、小説なんて読めませんよ。
宮本輝は自身のことを「物語作家」と言っているように、ありふれたことを書くつもりはないんでしょ?
宮本輝の作風を批判しているわけではありませんし宮本輝は好きな作家です。他の作品ではスパイスとして物語を引き立てている(と思う)登場人物やシチュエーションが、この作品ではストーリーから浮いているように感じるのです。