みうらじゅんのひりひりするエッセイ『カリフォルニアの青いバカ』
著者/訳者:みうら じゅん
出版社:河出書房新社( 1996-04 )
定価:¥ 588
Amazon価格:¥ 588
文庫 ( 206 ページ )
ISBN-10 : 4309472982
ISBN-13 : 9784309472980
「マイブーム」の生みの親であり「ボブ・ディラン」の信者、さらには歌手birdの夫(知らなかった!)みうらじゅんの青春エッセイ(敢えて)。
テレビのみうらじゅんとは違いますよ
みうらじゅんというとマイブームをはじめ仏像ブーム、とんまつり などキャッチーなネーミングの造語を作った人のイメージが強いかも知れません。
『タモリ倶楽部』によく出てる人です。
中高生は必読じゃないか
本書の前書きに
「自分にイライラしていた時期の文章である」
とあるように、ある意味「おもしろいおじさん」として取り上げられるテレビのイメージとは少し違う印象を受けると思います。
ぼくは高校時代、まさに思春期全開のイライラ期間にこの本を読みました。
以来トイレで、お風呂で、腐るほどあった暇な時間に、それこそめくりすぎたページがバターになるくらい読み返しました。
206ページしかないイラスト入りの、文字と行間が大きい“軽めの”本ですが読み終えると“スッキリ”したのを覚えています。
“こんな奴よく居る”、がテーマ
取り上げられるのは誰の周りにも“よく居るイヤな奴”だったり、“イナカモノ”だったり“ヤな男”だったり“ヤな女”だったり、“ナマイキなガキ”だったりします。
みうらじゅんがそれぞれに対して“おかしいところ”を指摘していて、“そうやそうや”と代わりに文句を言って貰ったようにスッキリするし悪意に満ちたイラストも楽しいです。
若い人に読んで欲しいなぁ
でも、おもしろいと思ったあとなんだか切なくなるのはみうらじゅんの“イライラ”がその明るい文章の裏に感じられるからだと思います。
内容は3部に別れており、第1部「亜細亜ボンノウ教典」、第2部「おまえはもう死んでいい奴」ときてラストは「薔薇色なんてありえない」です。
最後でペーソス全開。
第1部でクスっとさせて2部の黒い笑いでページをめくるスピードが速くなり、最後にしみじみさせられるので“暇なときにもっかい読んでしまう”わけです。
掲載されているエッセイ『ナイスガイを守り抜いて』で
「男同士にしかわからない友情という耳たぶまで真っ赤になるような関係」
について書かれていますが、まさにこの本自体が女性向きではないと思います。
男じゃないと同意出来ない「感覚」も多いように感じます。
とにかく読んでみて
男、それも中高生で思春期の荒海にいる男の子が読むと感じるものが多いのではないでしょうか。
ただ、単行本自体は1990年の発行なので現在の若い子にはよくわからない単語もあるかと思います(「マイケル・J・フォックス」とか「いなかっぺ大将」はビミョー?)。
このエントリーを書くにあたって、久しぶりにペラペラしましたが、やっぱ良い本だと思います。
特に「薔薇色なんてありえない」はいい。
余韻が。
通勤はもちろん通学時間でもすぐ読めるので、ぜひ読んで欲しいです。

ものすごく読んでほしいのは、わかりましたよ。
そう!読んで欲しいです。とくに男の子。