橋本治「巡礼」とコロッケのモノマネ
著者/訳者:橋本 治
出版社:新潮社( 2012-01-28 )
定価:¥ 515
Amazon価格:¥ 515
文庫 ( 289 ページ )
ISBN-10 : 4101054177
ISBN-13 : 9784101054179
コロッケがモノマネする森進一は、森進一の特徴を拡大しすぎていて、「モノマネ」というより「バカにしている」と感じる。良い意味で。
テレビで観るニューハーフやオカマは、「こんな女おらんやろ」というくらい女性の特徴を大げさに真似ている。
初めて橋本治を読んだのは「桃尻娘」で、僕は大学生の2回生でした。
女の人と接した経験も少ない状態で読んだその本の主人公は、まさに「女の子はこうあって欲しい」と男子が想像する理想的な女性だったと思います。
主人公が経験する「女の子の青春」に、「ええなぁ・・・」と憧れの気持ちで読んでいました。
そんな甘酸っぱい女の子の青春物語を書くのが、イノシシみたいな金髪おっさんだと知るのは割とすぐのことです。
「巡礼」が表現するもの
上記したように、僕にとって橋本治とは「女の子以上に女の子らしい人物を書く作家」という印象です。捉えた特徴を誇大に表現すると言うか。
そういう意味でニューハーフの仕草やコロッケのものまねと近いものを感じます。
そんな橋下治が書くこの作品「巡礼」が誇大表現しているのは何かというと、「家族」だと思います。
「ゴミ屋敷に住む主人公」を通して「家族の絆」を描くというのは、巨大な体と毒々しさで妙にリアルな女性性を醸しだすマツコ・デラックスと同じである、という結論はどうでしょう。
ダメですか。
お約束、だけども。
でも橋本治はぜったい「哀愁」っつーか「哀しさ」っつーか「ペーソス?」っていうのを出してくるんですよね。
来るぞ、来るぞ、来るぞ、ホラ来た!案の定か!って思っててもやっぱり読んでてじんわり来るという。
「子供+下ネタ=大爆笑」みたいな「方程式」をガッチリ抑えてる作家だと思うのです。





